管財人の職務
管財人は、次のような職務を負っている。
詐欺的な優先弁済権や否認の対象となる取引がないか記録を調査すること。
債権者集会を主宰すること。
免除の対象となるもの以外の資産を売却すること。
破産者の免責に異議を申し立てること。
債権者に資金を配分すること。
債権者集会 [編集]
債権者は、債権者集会に出席することにより手続に参加する。管財人が招集する第1回債権者集会は、次のような目的を持っている。
破産者の問題を検討すること。
管財人の任命を承認するか、別の管財人をもって代えること。
検査人を任命すること。
資産の管理に関して債権者が妥当と考える指示を管財人に与えること。
消費者提案 [編集]
カナダでは、個人は、破産の代わりに、消費者提案(consumer proposal)を申し立てることができる。消費者提案は、債務者と債権者らとの間での交渉による解決である。
典型的な消費者提案は、債務者が最長で5年間、毎月支払を行い、資金を債権者らに配分するというものである。ほとんどの提案は債務の総額よりも支払額を少なくすることを求めるものだが、ほとんどのケースで、債権者らは取引に応じる。なぜなら、そうしなければ、次の選択肢は個人破産であり、その場合債権者らの受け取る金額は更に少なくなるからである。債権者らは、消費者提案を受け入れるか拒否するかの選択に45日間の猶予期間がある。一度提案が受け入れられると、債務者は提案執行者に毎月支払を行い、債権者らはそれ以上の訴訟や執行を行うことができなくなる。提案が拒否された場合は、債務者は個人破産の宣言をするほか選択肢がないこともある。
化学物質過敏症
特定疾患
オーケストラ
バーベキュー
スキンケア
学童保育所
衛生
合気道
ホスピス
試写会
材料科学
システム工学
哺乳類
クリスマス
遺伝子疾患
食品添加物
ボクシング
履歴書
バレーボール
労働組合
消費者提案を行えるのは、債務額が5000ドルを超え、7万5000ドルまで(主たる居住地の抵当権を含まない)の場合に限られる。債務額が7万5000ドルを超える場合、破産・支払不能法第3編第1部の下に提案を申し立てなければならない。提案執行者の補助が必要である。提案執行者は、破産管財人の資格を持った者がなるのが一般的であるが、破産監督局が他の人を執行者に任命することもできる。
2006年において、カナダでは9万8450件の個人からの支払不能の申立てがあった。うち7万9218件が破産、1万9232件が消費者提案である[5]。
ヨーロッパ [編集]
2004年には、ヨーロッパ各国で倒産の増加率が今までにない高い数字に上った。フランスでは、会社の倒産率が4%以上増加し、オーストリアでは10%以上、ギリシアでは20%以上も増加した。しかし、公的な倒産件数の統計は実態を十分に説明するものではない。公的統計は倒産件数を示しているだけで、各倒産案件の重要度を示すものではない。したがって、倒産件数の増加は、必ずしも経済全体にとっての不良債権化率が増加したことを意味しない。
返済に問題が生じたり回収不能になったりするのと、企業が実際に破産を宣言するのには時間的なずれがある。多くの場合、信用で商品を納品してから、それに対する破産手続が始まるまでの間に数か月ないし数年かかることもある。
法的側面や、税金の関係、あるいは文化的側面によっても、上記の説明は更に歪められている。国際的な比較においては特にそうである。例えば、オーストリアでは、2004年における全倒産手続の半分以上は、未払額の一部を清算するための資金不足のため、手続が開始されない。スペインでは、一定の種類の事業に対して倒産手続を開始することは経済的に割に合わないため、倒産件数は非常に少ない。比較すると、フランスでは、2004年に4万件以上の倒産手続が開始されたが、スペインでは600件未満である。その一方で、フランスの不良債権化率は1.3%なのに対しスペインでは2.6%である。
個人の倒産件数も、全体像を示すものではない。倒産手続の申立てを決意するのは、負債額の膨らんだごく一部の世帯に限られる。これは、破産宣告の不名誉と、職業上不利益を被るおそれがあるためである。
オランダ [編集]
オランダの倒産法制は、オランダ倒産法 (Faillissementswet) によって規律されている。同法は、三つの異なる法的手続を定めている。第一は破産 (Faillissement) であり、その目的は債務者の資産を清算することである。破産手続は個人と会社の双方に適用される。倒産法における第二の法的手続は、Surseanceというものである。これは会社にのみ適用され、その目的は会社の債権者らとの間の合意を実現することである。第三はSchuldsaneringというもので、これは個人のみを対象としている。
イギリス [編集]
イギリスでは、狭義の法的意味における破産 (bankruptcy) は、個人とパートナーシップのみに関係する。会社やその他の企業は、違う名称の法的倒産手続が用いられる。清算 (liquidation) と財産管理(administration――財産管理命令 (administration order) 及び管財人財産管理 (administrative receivership))である。しかし、「破産 (bankruptcy)」という言葉がメディアや日常会話の中で会社について用いられることは多い。スコットランドにおける破産手続はSequestrationと呼ばれる。
破産管財人は、公務員である公的破産管財人 (Official Receiver) か、資格を持った倒産弁護士でなければならない。
2002年企業法 (Enterprise Act 2002) が制定されてからは、イギリスの破産手続は通常12か月もかからない。公的破産管財人が裁判所に、調査が完全に行われたことを保証した場合は、それより短いこともある。
イギリス政府による破産の枠組みの自由化により、破産件数が増加することが見込まれている。これは政府の当初の統計により裏付けられていると見られる。
イングランドとウェールズでは、2005年第4四半期に2万0461件の個人倒産があった(季節調整された値)。これは、前の四半期よりも15.0%の増加、前年同時期よりも36.8%の増加である。このうち、1万3501件が破産であり、前の四半期よりも15.9%の増加、前年同時期よりも37.6%の増加である。6960件は個人任意的債務整理手続 (IVA) であり、前四半期よりも23.9%増、前年同時期よりも117.1%増である。